LeanとGrowthとUX

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Lean Startup Master Workshop 参加記

I'm crazy about Janice@LUXr !!
ってことで、先日Digital Garage で開催された
「Lean Startup Master Workshop」の模様を共有。
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ちょうど、2?3?年前のNew Context Conferenceで出会って、
Leanを社内で広める活動を始め、輪読会、勉強会、実践ワークショップを開き、
徐々に社内でも市民権を得てきた「Lean Startup」。

とか言いつつ、独学・実践の日々に疑問を持っていたので、今回のワークショップは本当に嬉しい。
内容は「仮説の設定」「Get out of the building して実験して検証」を行うってもの。
簡単に流れを紹介!

Lecture of Lean startup mind

下記みたいなコトが紹介されてた。

  1. JaneがPeteの意見を聞いて結婚ケーキを選んだ is Lean Startup
  2. Lean is not...
  3. Lean is ...
  4. Leanの実践ルール
  5. Leanのプロセス回し方
  6. Lots of wiggles で学びのサイクルを回せ!


スライドからポイントを抜粋

幻想をぬぐえ! Lean Startup is not...

Cheap - 無駄がないとお金は別。効率の話。
First - 仮説と正誤を都度チェックする。全部作ってからじゃ遅い。
Shortcut - 近道せず、早く失敗すること。時間・お金を掛ける前に。

Lean startup is...

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What to do is ...

  1. List your assumptions
  2. Understand your customer
  3. Experiment efficiently
  4. Adjust direction based on evidence

そして、プロセスも改善しつづけろ、永遠に!

Leanのサイクルの回し方 - Go backward to go forward

Learn -> measure -> buildの順。
学びたい(検証したい)コトが何かを決め、どうやって実験するか、何をつくるか、の順で考え、
Buildして、Measureして、Learnをしたら、次の検証したいこと…って回していく。

ここで、座学が一段落。質疑。

面白かった質疑を抜粋

Leanのチーム:3人が最適

UX designer, developer, Product-owner [Business-owner]
理由:合意形成コストが倍かかるから。
[4人全員と握手: 6回、3人だと: 3回 = コスト2倍 = 無駄]

Lean Startupの適用が難しいプロダクト

難しいのは大きなフィジカルプロダクト:橋とか建物


Go to Workshop Phase

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Warm up:今晩の夕食どうしよ?

Personal ブレスト

10 ideaを 1Post-itに1idea書き出す。
気軽に書き出し、動かし、組み合わせ易くため。

ideaの選別

譲れるものと妥協できるものに分ける。
妥協できるものは隣の人に渡して破ってもらう。
理由:理想だと思うもの以外は無駄。
破ることで、どんどんアイデアを出す空気感が生まれ、自由度の高いアイデアが生まれる。
あと、破るのは別のひと。だって、自分のアイデアは破りづらいから。
スピードを緩めず、前進する心構えが形成されていく気がしました。

Janeisブレストと普通ブレストとの違い

ステップが違う。それぞれ思い付いてその場で五月雨に出すのではない。
1. 静かに考える
2. 貢献のための選択 = 編集 => 議論を短縮
3. 統合、優先順位付け

この時、パターンを見るとよい。(多くの人が考える = いいアイデアかも)


さあ、本題。

Challenge hypothesis

[Theme] Box-me-up:荷物の保管と配送代行サービス

簡単なお題説明 + Janeisの補足説明によって、自分をサービスのCEOという仮想人格に仕立ててくれました。

「最も危険な前提条件」の抽出

これが成り立たないと会社/プロダクトが死んでしまう仮説を個人で5つ抽出。
それを、先ほど同様、各人が3つ選び、チームで共有。
そして、チーム内で「最も危険な前提条件」を選択。
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ここで、一度ランチを挟みつつ、仮説検証のための実験を検討開始。
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Get out the building

僕らは「現状(他のサービスを使ったりして預けていないが)預けたいものがある」ことを
検証することにしました。
チームでバラバラに質問のポイントのみを書いた紙を握りしめ、街へ繰り出しました。
※指標は、10人中5人の強いペインを持つ人が見つかること。
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それと同時並行でFacebook, TwitterでもMVPとなるPostを作って反応を計測しました。
※指標は、5人の顧客が得られること。
90分で10人ぐらいにインタビューできました。

Fish bowl Workshop

全チームが戻ったところで会場全体で情報共有。
ここで活躍したのが「Fish Bowl」。
大人数を対象としたディスカッションの場で用いられるワーク形式。
先ずはボランティアで計3名に前に来てもらい、学んだことを共有。
それを聞いて関連する事を共有したい/質問したいと思ったヒトが前に来て、
既に話をした誰かと入れ替わりで会話を続けながら情報を共有していきます。
結果、参加者全員で学びの共有をすることができました。
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チームで得られた学びをピックアップして共有&次に実験すべき仮説の抽出

この際、チーム内でかなり揉めました。
Fishbowlで他のチームが得た学びが素晴らしかったので、
自分たちの学びが無意味だったというか、学びが無かったと言い出すメンバー。
そして、他のチームが得たインサイトをそのまま使って次の実験を組み立てたい、と。
結局、時間内では結論に達せず、困ってしまいまいした。
まだ、1回しか学びを得ていない状況で、思いつきの別アイデアが素晴らしそうだから、
それまでの学びを捨てて、新しくスタートし直そう、という。
自分が仕事をしていてもよくある状況でした。

これを「ピボットしようぜ!」と言ってしまうことも多いのですが、
学びを得ては捨てていたら、いつまでたっても顧客を理解できないし、
何回かスタートを切り直して、1発当たったらゴールっていう過去のモデルになってしまう。

ということを、この文章でもうまく説明できていないけど、
理解してもらえるように説明できなかったのが悔しかったです。
僕の課題。

抽出した仮説に対して2日〜2週間〜2ヶ月の実験を検討

その後は、先ほどと同様に実験を検証するためのBuildを設計する。
このワークのメッセージは「実験によって適切なTermがある」ってこと。
単純に短いテストなら良い、って思いがちだが、検証すること、
つまり仮説に対して適切な実験内容とTermが変わるよってこと。
ま、僕等はずっと (9) の議論をしてたから、体感はできなかったけど・・・。

最適な実験をピックアップ

うちは、前の議論が長引いて、実験のピックアップが体験できなかった・・・。

答えに近づいたチームは、LPを作ってコンバージョンを測るって言ってた。
まだユーザの理解を進めたいチームは、
「サービスを使いたい瞬間がいつなのかをコンシェルジュ型MVPで試したい」
だから、2ヶ月かける、と言ってた。
素晴らしい。検証することと適切な実験が結びついてるなー。

Lap up − トークセッション

で、ラップアップのセッション。
面白かった質疑のメモ。
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知らない人に会うことがGet out the buildingなの?

ある意味、そう。難しければ、友達の友達に会いに行こう。
マイナスな評価を貰えることがLeanでは大切。
作る側はもっと考えたいとか言ってアイデアを出し惜しむけど、
すぐにありのままでも仮説で聞くのが大事。
さあ、聞くぞってなってから聞くのでは遅い。
Paypal社長は批判されることが成長の糧。そのために外にでる。
Get out the Buildingはステージ次第。前半は顧客開発でユーザを探し、育てる。

インタビュー中にいい気づきが得られたとき。どっちに行った方がいい?

状況次第。自信がある方にいく。
そして、行ってダメだったら戻る or 別の道。
CPS分析がいいと思うよ。その3点のバランスを見ながら検証して判断してく。
Ahaと実験の検証どっちが大事なタイプ?
JanisのAhaが実験を強制する、それで結果を見て、間違ってると気付いた時。
真実に直面した時。

既に実業がある中で、新しい商品を出すのはどうしたらいい?

オフブランドテスト=ネットで別ブランドで出してテストする。

Old Typeな人にLeanを理解してもらうためには?

大切な2つのこと。
OldなトップはYour Customer: 相手の言葉で、相手の価値を中心に、外部の人もOK
大企業ほど、Topで始まることが大事: 現場とTopが熱狂的になる必要がある。
Topが「ふーん」って程度に思う程度じゃダメ。
例:全社共有エリアに成果物を貼りまくった。で、Post-itも置いてアイデアもらった。
他にはトイレとかね。プライベートで守られてるからね。

その他

最後に、ロフトワークの千晶さんが、

LeanのWorkshopをやるなら、Janiceにお願いしたかった。
そして、Janiceに来日してもらうなら、本気のWorkshopじゃなきゃいけない。
今回、は新規ビジネスに本気の人が集まってくれた。
そんな期待に応えるために、半端じゃないWorkshopになるよう頑張りました!!

って言ってて。

ちょっと感動しました。

※ちょっと、言い回しの間違いがあると思うので悪しからず。

懇親会

さいこう。
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直接Janiceと話せたし、Leanについて語れる人と出会えたし。

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Janiceのサプライズ・バースデーケーキ!
下手くそな英語で歌ってやったぜ!



(最近、言わないようにしているのだけれど、)

抱負:Lean ThinkingとGrowth Mindの伝道師として恥じない実績と貢献を残していきます。

以上。